【研修報告】「心不全の『再入院』を減らすために知っておいてほしいこと」を開催しました!
皆さま、こんにちは。伊勢崎佐波ケアマネジャーの会です。
令和8年10月20日、当会主催の研修会を開催いたしました。
今回は、訪問看護ステーション ライト(株式会社Right)の梅原 大幸 氏を講師にお迎えし、「心不全の『再入院』を減らすために知っておいてほしいこと」をテーマにご講義いただきました。
超高齢社会において心不全患者数は年々増加しており、入院患者の平均年齢は約81歳、7割近くが75歳以上の高齢者となっています。多くのケアマネジャーが心不全を抱える利用者様を担当する中、会場・オンラインともに熱気あふれる学びの時間となりました。
研修の主な内容・ハイライト
1. 心不全の経過と退院後の「脆弱期(ぜいじゃくき)」
心不全は、急激な悪化と寛解を繰り返しながら徐々に心機能や体力が低下していく特徴があります。
特に注目されたのは、「退院後3〜6か月」は心不全が増悪しやすい【脆弱期】であるという点です。退院直後は病院と在宅での見守り体制にギャップが生じやすいため、「特別訪問看護指示書」などを活用し、初期の2週間を手厚く支えることの大切さを再確認しました。
2. 見逃してはいけない!受診すべきタイミング(緊急度)
「どのような状態になったら受診を勧めるべきか?」という日々のモニタリングの目安について、分かりやすく3段階で解説していただきました。
緊急度1(すぐに受診・救急要請レベル):
安静時の強い息苦しさ、横になると苦しく起き上がると楽になる(起坐呼吸)、著しい血圧低下やふらつき、意識障害など。
緊急度2(予約より早めの受診が必要):
「3日間で体重が2kg増加」、明らかな足のむくみ、動いた時の息切れや強いだるさ、食欲低下など。
緊急度3(定期受診まで経過観察):
労作時の一過性の息切れや夕方のみのむくみなど、安静で落ち着く軽度な状態。
3. 再入院を防ぐ「3つのセルフケア」と生活支援のヒント
心不全の再入院予防の鍵となる「3つのセルフケア」について、実践的な支援方法を学びました。
セルフケア・メンテナンス(健康行動):
食事制限では「完璧を目指すと続かない」ため、「3食中1食は好きなものを楽しみ、残り2食を減塩にする」といった続けられる工夫が紹介されました。また、服薬管理ロボットやお薬カレンダーの活用、感染予防のためのワクチン接種(インフルエンザ・肺炎球菌・コロナ)の重要性も共有されました。
セルフケア・モニタリング(観察):
「心不全手帳」を活用した毎日の体重・血圧・自覚症状の記録が、増悪の早期発見に直結します。
セルフケア・マネジメント(対処と気づき):
研修内の演習「部屋の違和感を探せ!」では、部屋に散らばるカップ麺の容器(塩分過多)やペットボトル(水分管理)、残薬、乱れた寝床などから、心不全悪化の兆候をいかに察知するかを学び、訪問時の観察眼を磨く貴重な機会となりました。
4. 万が一に備える「一次救命処置(BLS)」と「窒息対応」
講義の後半では、最新のガイドラインに基づいた一次救命処置(胸骨圧迫・AED)や、高齢者に多い窒息時の背部叩打・腹部突き上げ法についても確認し、在宅を支える専門職としての危機管理意識を高めました。
参加したケアマネジャーの感想(アンケートより一部抜粋)
「『3日で2kg増えたら受診』など具体的な基準を知ることができ、明日からのモニタリング訪問での観察ポイントが明確になりました。」
「減塩指導はつい厳しくなりがちですが、『1食は楽しむ』という持続可能な提案にハッとさせられました。利用者様の生活の質に寄り添った支援を心がけたいです。」
「退院直後の『脆弱期』に訪問看護師と密に連携し、手厚い体制を整える意義がよく理解できました。」
おわりに
心不全を持つ利用者様が住み慣れた地域・自宅で穏やかに暮らし続けるためには、医療と介護のシームレスな連携と、日常の変化にいち早く気づくケアマネジャーの「気づき」が欠かせません。
ご多忙の中、非常に分かりやすく実践的なご講義をいただいた梅原先生、そしてご参加いただいた会員の皆さま、本当にありがとうございました。
伊勢崎佐波ケアマネジャーの会では、今後も日々のケアマネジメントに直結する有意義な研修会を企画してまいります。皆さまのご参加を心よりお待ちしております!




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